コニカミノルタ,事業を通じた環境と社会への貢献などを紹介する「コニカミノルタDay」を開催
2023-3-17
事業を通じた環境と社会への貢献を紹介する
「コニカミノルタDay」
コニカミノルタ(株)は2023年3月15日(水),イイノホール(東京都千代田区)とオンラインにて「コニカミノルタDay」を開催した。同イベントは,事業を通じた環境と社会への貢献とガバナンス体制をテーマとした説明会で,各事業における最新の取り組みの報告とパネルディスカッションの2部構成で行われた。
はじめに,同社代表執行役社長兼CEOの大幸利充氏がオープニングスピーチに立ち,「コニカミノルタのサステナビリティ経営」と題してプレゼンテーションを行った。2023年で創業から150周年,コニカとミノルタの経営統合から20周年を迎えた同社は,2030年を見据えた経営ビジョン「Imaging to the people」を掲げ,5つのマテリアリティ(重要課題)を設定して将来的な社会課題の解決をめざしている。大幸氏は,4カテゴリー(ヘルスケア,デジタルワークプレイス,プロフェッショナルプリント,インダストリー)の事業を通じて社会・環境課題解決に貢献することを中長期の成長ドライバーと位置づけて,価値創造を図っていくことを説明した上で,ダイバーシティやグローバルリーダー育成といった人材開発,気候変動への対応や資源の有効利用,ガバナンスの透明性と実効性の向上をめざした取り組みを紹介した。なお,ガバナンスについては2023年6月にコーポレートガバナンス委員会の設置を予定しており,イベント後半のパネルディスカッションでは,大幸氏,社外取締役・取締役会議長の程 近智氏,社外取締役・指名委員会委員長の市川 晃氏が登壇して,ガナバンス体制をテーマにした意見交換が行われた。
ヘルスケア関連では,前半のセッションにおいて,上席執行役員 ヘルスケア事業本部長の小林一博氏がマテリアリティ課題解決に向けた最新の取り組みを紹介した。小林氏は,ヘルスケア事業ではX線撮影や超音波といった身近なモダリティやITサービスを進化させて簡便に高度な診療を可能にすることで,マテリアリティの一つである「健康で高い生活の質の実現」をグローバルでめざしていると述べ,具体的な取り組みとして動態解析と医療ITを紹介した。
同社は,2018年にX線動態解析システムを世界に先駆けて発売,2022年には動態撮影が可能な回診用X線撮影装置「AeroDR TX m01」も発売し,日本,米国,中国を中心に世界100施設以上に導入されている。小林氏は,本システムにより簡便に検査が可能なX線撮影を,従来の静止画から動画へと進化させ,さらに解析することで多くの情報の提供を実現していることや,整形領域や運動器領域へと適応領域を広げながら,医療機関とともに臨床応用の検討を進めていることを紹介した。将来的には診療所への導入を推進し,身近な医療機関で高度な医療を提供できるようにすることをめざすとしている。
また,医療機関向けICTサービスプラットフォーム「infomity」は,人工知能(AI)を用いた診断支援や遠隔読影,地域医療などのサービスをクラウド経由で提供している。小林氏は,X線システムを導入している国内診療所の4割に当たる約2万件の診療所にinfomityが導入され,DX化を支援していることを紹介。今後もパートナーとの協業やさまざまな機能の実装を進め,患者と医療機関をつなぐインフラとなることをめざして成長させていくと述べた。
●問い合わせ先
コニカミノルタ(株)
https://www.konicaminolta.com/jp-ja/