PHRサービス事業にかかわる15社が「PHRサービス事業協会(仮称)」設立を宣言

2022-6-22


参加企業15社のトップが集結し団体設立を宣言

参加企業15社のトップが集結し団体設立を宣言

国内でPHR(Personal Health Record)サービスに関連する事業を展開する15社が,2022年6月16日(木),「PHRサービス事業協会(仮称)」の設立を宣言し,ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区)にて記者発表イベントを開催した。参加企業は以下のとおりで,2023年度早期の設立をめざす。

<参加企業>(五十音順)
(株)Welby,エーザイ(株),(株)エムティーアイ,オムロン(株),KDDI(株),塩野義製薬(株),シミックホールディングス(株),住友生命保険(相),SOMPOホールディングス(株),TIS(株),テルモ(株),日本電信電話(株),(株)FiNC Technologies,富士通(株),(株)MICIN

発表された団体設立ステートメントでは, PHRサービス産業が国民の健康寿命の延伸や豊かで幸福な生活(well-being)へ貢献するため,(1)PHRサービス産業の協調と競争を通じた持続的な発展と国際競争力の確立,(2)デジタル技術と科学的知見等を活かした利便性と信頼性の高い顧客価値の創出,(3)幅広い業種によるPHRサービス産業への参画を通じたオープンイノベーションの促進の実現をめざすとしており,当面の主な取り組み内容として以下を挙げている。
(1)ステークホルダー(医療・介護関係者,アカデミア,行政等)との対話
(2)必要な政策の在り方に係る提言
(3)事業環境整備(協調領域に係る自主ルール,サービス品質第三者認証,マイナポータルとのAPI連携,消費者啓発の在り方等)

設立宣言では始めに,経済産業省商務・サービス審議官の畠山陽二郎氏が挨拶し,PHRに関する国の取り組みを説明した上で,公的インフラが整備されても,魅力的なサービスが提供されなければ利用者不在の無駄な投資となると指摘。「利用者にとって魅力的なPHRサービスの創出に向けて,事業者が業種の壁を越えて連携し,官民の壁を越えた政策提言を行っていくことが不可欠」であると述べ,経済産業省,厚生労働省,総務省,デジタル庁など関係省庁が連携し,全力で応援していくとメッセージを送った。
また,団体設立に向けてテーマ別の検討を行っている3つの分科会から,検討内容が紹介された。分科会2の幹事社であるシミックホールディングス(株)代表取締役CEOの中村和男氏は標準に係る検討事項を紹介し,標準化においてはグローバルを意識し,できることの自由度を増やすとともに,技術やエビデンスの進歩に伴った標準化を検討していくとの方向性を述べた。また,分科会3幹事社であるKDDI(株)取締役執行役員常務の森田 圭氏はサービス品質に係る検討事項を報告し,これまではサービス品質に関する明確な基準がなく,事業者の自主的な取り組みに委ねられていたが,利用者に安心して使ってもらえるようにサービス品質につながるルールや考え方を取りまとめていくと述べた。ビジョンの策定などを担う分科会1の幹事社であるSOMPOホールディングス(株)グループCEO 取締役 代表執行役会長の櫻田謙悟氏は,業界を横断したエコシステムの構築と消費者・生活者の賛同を得ることがPHR成功のキーワードであると述べ,ステークホルダーやパートナーと共にPHRサービス産業を発展させ,国民の健康寿命の延伸,well-beingに貢献していくと語った。

畠山陽二郎 氏(経済産業省)

畠山陽二郎 氏(経済産業省)

 

中村和男 氏(シミックホールディングス)

中村和男 氏(シミックホールディングス)

 

森田 圭 氏(KDDI)

森田 圭 氏(KDDI)

 

櫻田謙悟 氏(SOMPOホールディングス)

櫻田謙悟 氏(SOMPOホールディングス)

 

●問い合わせ先
PHRサービス事業協会(仮称)設立準備事務局(アクセンチュア株式会社)
E-mail [email protected]


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