菱洋エレクトロ,医療AI構築環境をサポートする最新のGPUなどを展示した「NVIDIA DAY FOR ITEM 2022」開催
2022-5-16
NVIDIAの最新GPUを搭載した
ワークステーションや開発者キットなどを展示
菱洋エレクトロ(株)は,ITEM2022の開催期間中の2022年4月16日(土),NVIDIAの最新の医療AIソリューションを紹介するプライベート展示会「NVIDIA DAY FOR ITEM 2022」をヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで開催した。
30階の“メイフェア”の会場では,2022年3月に行われたGTC 2022(NVIDIAの開発者会議)で発売が発表された「NVIDIA Clara AGX 開発キット」や,同じく4月から販売が開始された「NVIDIA Jetson AGX Orin 開発キット」などが展示された。また,「HP Z4 G4 Workstation」に“NVIDIA RTX A6000”を実装したワークステーションで,“NVIDIA Clara Imaging”のアプリケーションを使った3D Slicerによるデモンストレーションなどを行った。
菱洋エレクトロの「NVIDIA DAY FOR ITEM」は,2021年のJRC/ITEMに合わせて初めて開催され,今年は2回目となる。ITEM開催期間中でもあり,医療AIの開発環境やGPUなど最新のハードウエアに関心の高いユーザーが数多く来場した。
NVIDIAは,ヘルスケア向けのAI活用ソリューション「NVIDIA Clara」で医療AIの開発,構築,運用をサポートしている。医用画像向けの開発や解析の環境を提供するClara Imagingのほか,最近ではPyTorchベースでAIのトレーニング環境を提供するオープンソースフレームワークのMONAI(Medical Open Network for AI)にNVIDIAの持つ資産を提供するなど,GPUの提供にとどまらない支援の体制を加速している。その中で,医療機器開発のプラットフォームとして提供されているのが,「NVIDIA Clara Holoscan」だ。Clara Holoscanは,ハードウエアシステム,AI向けに最適化されたライブラリ,AI実行のためのコアマイクロサービスなどを組み合わせて,AIを搭載した医療機器を開発する研究者や企業を支援する。展示されたNVIDIA Clara AGX 開発キットは4月から販売が開始されたばかりだが,GTC2022では次の世代のアーキテクチャを搭載した「NVIDIA Clara Holoscan 開発キット」が発表された。Clara Holoscan 開発キットでは,NVIDIA AGX Orinモジュール,RTX A6000などを搭載し,3倍以上のパフォーマンスを発揮する。また,GTC2022では,このClara Holoscanプラットフォームを拡張した量産化モデルとして,「NVIDIA Clara Holoscan MGX」が発表された。Clara Holoscan MDXは,AIの開発から製品としての実装までをサポートするプラットフォームで,IEC60601,IEC62304などの国際規格に対応し,ハードウエア・ソフトウエアともに10年間のサポートも提供されるなど医療現場での実運用を考慮したモデルとなっており,2023年の初頭に市場に投入される予定だ。
菱洋エレクトロは,国内のNVIDIAの代理店の中で,唯一ヘルスケア領域での展開を行っている代理店である。医療AIの開発や臨床での活用はワールドワイドではすでに定着しつつあるが,国内ではさまざまな規制の問題もあり,医療AI活用に向けた動きはにぶいのが現状だ。菱洋エレクトロは,医療向けのITソリューション提供の実績を生かし,NVIDIAやWSやPCのハードウエアベンダーとも連携して大学や医療機関,AIベンチャーやスタートアップなど医療AIの開発やその環境構築の支援に力を入れていくとのことだ。
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菱洋エレクトロ(株)
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