平成29年度がん対策推進企業アクション総括セミナーを開催
—がん対策推進企業表彰・厚生労働大臣賞を表彰
2018-3-2
会場風景
2018年2月28日(水),日本医師会館大講堂(東京都文京区)において,「平成29年度がん対策推進企業アクション総括セミナー」が開催された。2009年にスタートした厚生労働省の委託事業であるがん対策推進企業アクションは,企業・団体とともに,がん検診受診率の50%以上への引き上げと,がんになっても働き続けられる社会の構築をめざして活動を行っており,今年で9年目を迎える。現在,パートナー企業は2538社,従業員規模では約674万人に上る。本セミナーでは,パートナー企業のうち,がん対策に積極的に取り組んでいる企業・団体に対し「がん対策推進パートナー賞」(検診部門,がん治療と仕事の両立部門,がんの情報提供部門)を,また,総合的にがん対策が進んでいる企業・団体に対し「厚生労働大臣賞」を表彰した。さらに,パートナー企業におけるがん対策実態調査の結果報告や,表彰企業による事例発表,パネルディスカッションなどが行われた。
がん対策推進企業アクション事務局長の飯塚威文氏および日本医師会副会長の今村 聡氏の挨拶に続き,平成29年度がん対策推進企業表彰式が行われ,厚生労働大臣賞を,伊藤忠商事(株)が受賞した。また,がん対策推進パートナー賞の「検診部門」をヤスマ(株),「がん治療と仕事の両立部門」をテルモ(株),「がんの情報提供部門」を朝日航洋(株)がそれぞれ受賞した。
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続いて,2題の講演が行われた。「国のがん対策のこれから」と題し,厚生労働省健康局がん・疾病対策課長の佐々木昌弘氏が,2017年10月に策定された「第3期がん対策推進基本計画」について解説。また,医師・有識者によるアドバイザリーボードの議長を務める東京大学医学部附属病院放射線科准教授の中川恵一氏が,「職域におけるがんリテラシーの重要性について」と題して講演した。現在,日本では,女性の社会進出や定年延長などにより働くがん患者が急増していると述べ,職域におけるがん教育およびがん対策の重要性を強調した。
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表彰企業4社による実際の取り組みを紹介する事例発表の後は,各社の演者をシンポジストとしたパネルディスカッション「企業は変われる! 企業を変える!〜がん対策は企業に利益をもたらすのか?〜」が行われた。現在のがん対策の取り組みによってどのような変化や利益があったか,また,企業ががん対策を推進するために必要なことなどについて,活発な意見交換がなされた。
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●問い合わせ先
がん対策推進企業アクション事務局〔(株)朝日広告社内〕
TEL 03-3547-5533
http://www.gankenshin50.mhlw.go.jp/