RSNA2017 東芝メディカルシステムズ − X-ray
放射線科や救命救急センターで導入が進む320列ADCTを組み合わせたAngio-CTを展示
2017-11-30
RSNA 2017 X-ray
Toshiba Medical, A Canon Group(東芝メディカルシステムズ)のX線撮影装置のコーナーでは,血管撮影装置の「Infinix-i」(日本名:Infinix Celeve-i)と,320列ADCT「Aquilion ONE/ViSION Edition」を組み合わせたAngio-CT(米国での名称はInfinix-i 4DCT)が前面に展示された。同社は,2014年のRSNAで初めて,CTとアンギオ装置を組み合わせたAngio-CT(IVR-CT)を展示したが,全世界的にそのコンセプトが評価され,世界各国で多くの装置が稼働しており,この領域では,トップシェアとなっている。
今回のRSNA 2017のAngio-CTの展示では,CT装置としてADCTのAquilion ONE/ViSION Editionが採用されたが,その理由として,穿刺を行う際のCT透視の被ばく線量の問題がある。針先の確認のために繰り返し行うCT透視では被ばく線量が増えるが,ADCTを使うことでボリュームデータから針先のみの任意断面を再構成する穿刺ガイドソリューションの“Direct MPR”が利用できる。これによって,患者の被ばく線量の低減が可能になるとともに,術者にとってもルートを確認しながら手技ができる安心感がある。また,CTと血管撮影装置の連動機能として,CTで撮影した任意の部位に自動でCアームポジションが移動する,反対に血管撮影装置で選択した領域にCTガントリがセッティングされる機能を搭載して,同室に2つの装置を設置して運用するメリットを生かすことができる。
Angio-CTは従来は放射線科領域が中心だったが,最近はハイブリッドERとして救命救急センターなどへの導入も進んでいる。Angio-CTとしては日本国内で120台以上が導入されており,Aquilion ONEとの組み合わせは,救急センターなどを含めて8台が稼働中とのことだ。
そのほか,血管撮影装置では必要な領域に絞って透視を行うことができ,被ばく線量を低減できる“スポット透視機能”,線量管理システム“DoseRite DTS(Dose Tracking System)”などを紹介した。