ITEM2022 富士フイルム 取材速報
4社合同1200平米の広大なブースでCT,MRIからヘルスケアITまでフルラインアップの製品をアピール
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2022-4-16
4社合同展示となった富士フイルムグループのブース
富士フイルムグループは,ITEM2022で初めて富士フイルム(株),富士フイルムメディカル(株),富士フイルムヘルスケア(株),富士フイルム医療ソリューションズ(株)の4社合同でブースを構成し,1200m2という広大なスペースで出展した。4月15日に行われたプレス向けのブースツアーで挨拶した富士フイルムホールディングスの後藤禎一代表取締役社長・CEOは,「グループのシナジーが感じられる充実したブースとなった。富士フイルムの総合力を体感してほしい」と述べた。展示は,CT,MRI,X線診断装置などのモダリティソリューションから,PACS,画像処理ワークステーションなどのITソリューションまで多岐にわたるが,その中で富士フイルムの人工知能(AI)技術である“REiLI”の先進性が感じられる製品ソリューションがそろった。
●富士フイルムメディカル
●富士フイルムヘルスケア
●富士フイルム医療ソリューションズ
●富士フイルムメディカル
X線では,カセッテDR(FPD)の「FUJIFILM DR CALNEO Flow」の5種類のパネルに加えて,開発中の長辺32インチ(約81cm)の長尺パネル「FUJIFILM DR CALNEO Flow G80」を参考出展した。そのほか,X線検出部にカセッテDRを採用した外科用Cアーム装置「FUJIFILM DR CALNEO CROSS」を展示。用途に合わせて最適なカセッテDRを選択できるほか,ワイヤレスで手術場などでの使用を容易にする。
また,胸部X線画像から結節・腫瘤影,浸潤影,気胸の候補領域を検出する「胸部X線画像病変検出ソフトウェアCXR-AID」の動作環境を提供する「EX-Mobile」を展示。移動型デジタルX線撮影装置「FUJIFILM DR CALNEO AQRO」や携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair」などと組み合わせて,病棟や在宅などさまざまなシーンで使用できることを紹介した。
AIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer」では,胸部CT画像での“肺結節検出”や“肋骨骨折検出”などの機能について所見文候補表示機能など所見作成を支援する機能の強化,胸部で培ってきた臓器セグメンテーション技術が腹部(肝臓の区域表示)へと拡大していることを紹介した。
3次元画像解析システムボリュームアナライザー「SYNAPSE VINCET」では,最新バージョンの機能として“膵臓手術シミュレーション”や非造影での肺血管の動静脈分離などをアピールした。
●お問い合わせ先
社名:富士フイルムメディカル株式会社 営業本部マーケティング部
住所:〒106-0031 東京都港区西麻布2-26-30 富士フイルム西麻布ビル
mail:[email protected]
URL:http://fms.fujifilm.co.jp/
●富士フイルムヘルスケア
富士フイルムヘルスケアのCTは,64列の「SCENARIA View Plus」と「Supria Optica」を展示。画像処理機能“IPV”や検査効率向上技術“SynergyDrive”が,REiLIによってさらに強化されたことをアピールした。SCENARIA View Plusには,心臓CTの心臓の拍動によるブレを低減する技術として“Cardio StillShot”が搭載された。高心拍や不規則な心拍の患者でもブレの少ない冠動脈や弁の画像を得ることができる。
MRIでは,1.5Tの「ECHELON Smart Plus」を展示。顔の前面部分の覆いをなくしたオープンヘッドコイル,MRIボア内映像投影システム「Smart Theatre」などを展示した。また,CTとMRIでは,富士フイルムの3D画像解析システム「SYNAPSE VINCENT」のうち放射線科領域向けの解析機能に特化した「VINCENT Core」が搭載されたことを紹介した。
X線では,ITEM初日に合わせてリリースされたデジタルX線透視撮影システム「CUREVISTA Apex」を展示。X線透視下での内視鏡検査・治療に特化したX線透視システムで,縦・横・斜め方向に可動する3方向アームを採用し,天板を動かすことなく観察や手技ができるのが特長だ。そのほか,散乱X線を可視化して術者の被ばく線量の低減に貢献する“線量マップ”,視野の拡大や解像度切り替えなど5つの項目を声で操作できる“ボイスコントロール”などの機能を搭載している。
超音波診断装置では,RSNA2021で発表されたAI技術を活用したノイズ除去技術“DeepInsight”を搭載した「ARIETTA 850 DeepInsight」,「ARIETTA 650 DeepInsight」を初出展。DeepInsightでは,体内からの信号と電気ノイズを高い精度で区別してノイズだけを除去することで体内深部でも鮮明な画像を得ることができる。
●お問い合わせ先
社名:富士フイルムヘルスケア株式会社
住所:〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-3
mail:[email protected]
URL:https://www.fujifilm.com/fhc/ja
●富士フイルム医療ソリューションズ
富士フイルム医療ソリューションズの治療RISでは,新たに強化された“ワークフロー支援機能”を紹介した。実際の照射が始まる前の輪郭抽出や固定具作製などの業務の進捗を放射線治療にかかわるスタッフが共有でき,スケジューリングなどを支援する。また,AI技術を活用して放射線治療の輪郭抽出を支援する放射線治療計画支援ソフトウェア「SYNAPSE Radiotherapy」とのシームレスな連携が可能になったことをPRした。
レポートシステム「ShadeQuest/Report」では,全文検索の機能をより簡単にして,検索結果の表示までのスピードを向上する強化が図られたことを紹介した。また,画像ビューワ「ShadeQuest/ViewR-DG」では放射線治療計画画像を表示できるようにして,治療計画時の利便性を向上している。さらに,線量管理システム「ShadeQuest/DoseMonitor」は,最新バージョンで富士フイルムのPACS「SYNAPSE」,放射線情報システム「F-RIS」との連携が可能になったことをアピールした。
●お問い合わせ先
社名:富士フイルム医療ソリューションズ(株)
住所:〒106-0031 東京都港区西麻布2-26-30 富士フイルム西麻布ビル
TEL:03-6452-6880
URL:https://www.fujifilm.com/ffms/ja