ITEM2018 ジェイマックシステム ブースレポート
2018年度診療報酬改定などで注目を集める線量管理など,ユーザーニーズに応えるソリューションを展示
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2018-4-26
ジェイマックシステムブース
ジェイマックシステムは,「Get Imagination,Make Innovation」をコンセプトに,放射線画像システムのソリューションを提供しているが,ITEM 2018では,「How may I serve You? どのようなご要望にお応えしましょうか?」をテーマに掲げ,ユーザーが抱える課題を解決する多様なソリューションを展示した。
●2018年度診療報酬改定の線量管理に対応した「ACTRIS」
放射線部門業務支援システム「ACTRIS」では,2018年度診療報酬改定で,画像診断管理加算3などの施設基準に盛り込まれた線量管理に対応するオプションが展示された。
「ACTRIS」は,放射線部門における検査情報や患者情報など,さまざまな情報を一元管理して業務支援を行うことができる。操作性と視認性の高さに加え,カスタマイズ性が高いユーザーインターフェイスを搭載し,オプションなどによる拡張性の高さも特長となっている。
今回追加された“線量管理オプション”は,DICOM RDSRを収集し,分析・評価を可能にする機能。ACTRIS組み込みの機能のため,新たに線量管理の専用ソフトウエアを導入する必要なしにコストを抑えることができる。線量はCTDIvolを部位ごとに確認できるよう箱ひげ図で表示されるほか,詳細な評価が必要な場合には,プロット図を表示して異常値を見つけやすくすることもできる。また,集計結果をDRLs 2015と比較したり,過線量情報があった場合は起動時にアラートメッセージを表示できる。
ジェイマックシステムの検像システム「XTREK QA」と組み合わせることで,より柔軟なシステムを構築することができる。
●医療安全に配慮した機能を追加した「LUCID」
読影レポートシステム「LUCID」では,“レポート見落とし防止管理機能”と教育用のオプションが展示された。
レポート見落とし防止管理機能は,レポートの確認不足による病変の見落としを防ぐ機能。依頼部位以外の病変など,見落としやすい所見や緊急を要する所見があった場合,読影医が注意喚起のコメントを入力すると,依頼医がレポートを開いた際にコメントが表示される。メッセージウィンドウを閉じることでデータベースに確認済みという情報が登録され,コメントの確認の有無を一覧できる。また,重要性の高いレポートは,参照チェック欄を設けることで二重チェックが可能になる。電子カルテ側に要確認のレポートがあることをフィードバックできるため,院内全体で見落としを防止できる。
教育用のオプションでは,“読影トレーニングオプション”と“専門医研修オプション”(W.I.P.)が展示された。
読影トレーニングオプションは,レポートシステムから読影課題を作成できるシステム。フォーマットに沿って読影課題を作成できると同時に,専用のアプリケーションにより出題や解答,採点,模範解答の提示も可能で,課題作成効率と学生の学習効率,両方の向上が期待される。専門医研修オプションは,読影した症例を領域や疾患部位,病態などで,カリキュラムに沿ってレポートが登録できる。レポートを指導医が確認し,問題なければ研修医の経験症例としてデータベースに登録される。データベースはカリキュラムごとの症例数と経験症例数,その達成率を一覧表示できるようになっており,研修の進捗が一目で確認できるようになっている。
●画像比較機能を強化した“FUSION Plus”
読影用統合画像ビューワ「XTREK VIEW」では,マルチモダリティ対応のフュージョンソフトウエアである“FUSION Plus”(オプション)の新機能として,VOI(volume of interest)の記録・呼び出し機能,画像再構成で断面角度を自由に変更して表示や出力できる機能が展示された。
FUSION Plusは,PET/CTだけでなく,異なるモダリティのボリュームデータのフュージョンが行えるほか,過去画像との比較がしやすいレイアウトへのカスタマイズや,検査画像の自動的な位置合わせなどが特長である。
新機能のVOIの記録・呼び出し機能は,PET画像でSUVや体積,total legion glycolysis(TLG)計測をするために設定する閾値VOIをアップデートしたもの。VOI情報を複数箇所保存し,いつでもVOIを呼び出すことができる。VOIは保存した検査画像だけでなく,位置合わせされた比較画像の同じ位置に呼び出すことができるため,SUVや体積,TLGの比較が容易になる。
また,これまでフュージョン画像の再構成では横断像など定められた断面像でしか再構成ができなかったが,断面角度を自由に変更できるようになったため,長軸像や短軸像で表示,出力することができる。
●これからの医療を提案するFuture Technologiesコーナー
ブースでは,これからの画像診断に関する取り組みとして,AIを中心とした各関連技術を紹介する特設コーナーが設置された。ジェイマックシステムでは,AMEDの事業である「がん治療ナビゲーションシステム」(W.I.P.)のほか,DICOM画像の認識など,AIを活用したソリューションの開発を進めている。今回のブースでは,開発の進捗状況をスライドで供覧するとともに,AIを活用した糖質管理アプリケーションとして“糖質AIちゃん”を展示した。
糖質AIちゃんは食品画像をAIで判別し,糖質やカロリーなどを算出してくれる“LINE”のアプリケーション。糖質AIちゃんを起動して,その日に食べた食事の画像を送りいくつかの選択肢を入力すると,自動的に糖質やカロリーが表示される。写真を撮るだけでよいため,日々の食事の糖質やカロリー計算が容易となる。
●お問い合わせ先
社名:株式会社ジェイマックシステム
住所:〒060-0034 札幌市中央区北4条東1丁目2-3 札幌フコク生命ビル10F
TEL:011-221-6262
E-mail:[email protected]
URL:http://www.j-mac.co.jp/