ITEM2015 スター・プロダクト ブースレポート
「放射線科検査におけるリスクマネジメント」をテーマにMRI対応の製品をラインナップ


2015-4-27


スター・プロダクトブース

スター・プロダクトブース

スター・プロダクトは,MRIに特化した製品ラインナップで,検査時におけるリスクマネジメントをテーマに展示を行った。前回に引き続きMRI室用オーディオシステム「iMag」,MRI室用パルスオキシメータ「7500FO」,MRI室用非観血自動血圧計「マグライフ・ライトS/N」,磁性体検知機「セーフスキャンIP」が展示されたほか,新製品としてスタンド型の赤外線バスキュラーイメージング「ベインビュア ビジョン2」が紹介された。また,同社が現在開発中の多項目生体情報モニター「iRad」が参考展示された。

●検査環境の向上と検査時のリスクマネジメントを両立するMRI室用オーディオシステム「iMag」

iMagは,MRI室用の強磁場環境(3T MRI)に対応したオーディオシステム。撮像音の遮蔽効果はもとより,音楽を聴きながら検査を受けられることで被検者の不安を抑制し,リラックス効果を得ることができる。ヘッドホンには,高い遮音性を有し,マイクを取り付けて検査担当者と被検者との通話を可能にした「オールラウンドヘッドホン」と,ヘッドコイル装着時にも使用可能な「薄型セパレート式ヘッドホン」を標準装備しており,頭部検査にも対応している。また,優先スピーカーにより,検査中の被検者が発するわずかな声や喘鳴を操作室から確認できるため,リスクマネジメントにも貢献する。なお,各社MRI装置のオートボイスに対応しており,音楽を流している最中にMRI装置本体から自動音声案内が流れると,自動音声案内に自動で切り替わる。

MRI室用オーディオシステム「iMag」

MRI室用オーディオシステム「iMag」

 

 

●赤外線バスキュラーイメージング「ベインビュア」にスタンドタイプの新製品「ベインビュア ビジョン2」が登場

プロジェクションマッピングの技術を応用した赤外線バスキュラーイメージングのベインビュアに,従来のハンディタイプの「ベインビュア フレックス」に加えて,スタンド式のベインビュア ビジョン2が登場した。ベインビュア フレックスは,非接触・非侵襲で深さ10mmまでの静脈をリアルタイムに観察可能であるが,ハンディタイプのためスタッフが手に装置を持って検索する必要がある。一方,スタンド式のベインビュア ビジョン2では,ロングアームにより,ヘッドを動かすだけで被検者の頭からつま先までの静脈画像を確認することができる。ヘッドは高さや角度を自由に調整可能で,さまざまなベッドに対応できる。また,“トリカラーモード”では,投影色を従来の緑に加えて白,黄色に切り替え可能で,肌の色に応じてより見やすい色への変更が可能となる。

スタンド式の赤外線バスキュラーイメージング「ベインビュア ビジョン2」

スタンド式の赤外線バスキュラーイメージング
「ベインビュア ビジョン2」

 

 

トリカラーモードでは投影色が緑,白,黄色に切り替え可能

トリカラーモードでは投影色が緑,白,黄色に切り替え可能

 

●吸着事故のリスクマネジメントに貢献する磁性体検知機「セーフスキャン IP」

セーフスキャン IPは,被検者が装置の間を通過するだけで磁性体を検知し,音と光で警告するポール型の装置で,磁性体の吸着事故のリスクマネジメントに貢献する。電磁波などを通電させて検知する従来の金属探知機と異なり,磁場の変化を検知するため,通電しない磁性体でも検知することができる。これにより,磁性を持たない金属は検知しないほか,センサーを遮断しない磁場変化は検知しないため,MRI室の設備などを原因とする磁場の揺れによる誤作動を防止する。設置は床への固定と壁掛けが可能であり,簡単な工事のみでの導入が可能である。

磁性体検知機「セーフスキャン IP」

磁性体検知機「セーフスキャン IP」

 

 

●MR撮像中のリスクマネジメントに必須のMRI対応生体情報モニター「7500FO」「マグライフ・ライトS/N」

2013年に出された日本小児科学会,日本小児麻酔学会,日本小児放射線学会による「MRI検査時の鎮静に関する共同提言」により,特に鎮静下での小児MRI検査における生体情報モニターが強く推奨されるようになった。これを受けて現在,MRI対応の生体情報モニターの需要が急速に高まっているが,同社では小児患者や循環器疾患患者のMR撮像時などに必須のパルスオキシメータ「7500FO」と,MRI室用非観血自動血圧計「マグライフ・ライトS/N」を展示した。いずれの装置も3T MRIに対応している。
SpO2(動脈血酸素飽和度)と脈拍数を常時監視する7500FOは,明るく大型のLEDディスプレイにより操作室からも見やすい設計となっているほか,70時間分の内部メモリによって測定値を保存することができる。また,オプションの「MRI外部監視システム」と組み合わせることで,操作室に設置されたPC画面上で測定値をリアルタイムに確認可能となる。7500FOでは任意のアラーム値を設定可能なほか,MRI外部監視システムではアラームの上下限値を超えると警告音に加えて数値表示が赤に変わり,点滅を繰り返すため,検査時のリスクマネジメントに貢献する。
マグライフ・ライトS/Nは,SpO2と血圧測定のオールインワン装置で,非観血的な血圧測定が可能である。測定値表示ディスプレイは操作室から見やすい大画面となっているほか,アラームが発生すると数値表示が赤に変わって画面全体が点滅する。マグライフ・ライトS/NもMRI外部監視システムと組み合わせて使用することができる。
このほか,同社が現在開発中の多項目生体情報モニター「iRad」が参考出品された。
これは,SpO2,血圧に加えてETCO2(呼気終末二酸化炭素濃度)の測定が可能であり,SpO2センサーはワイヤレス対応。年内の発売を予定しているという。

パルスオキシメータ「7500FO」

パルスオキシメータ「7500FO」

MRI室用非観血自動血圧計「マグライフ・ライトS/N」

MRI室用非観血自動血圧計「マグライフ・ライトS/N」

   
参考出品された多項目生体情報モニター「iRad」。 SpO2センサーはワイヤレスでの測定が可能であり,年内の発売を予定している。

参考出品された多項目生体情報モニター「iRad」。
SpO2センサーはワイヤレスでの測定が可能であり,年内の発売を予定している。

 

 

●お問い合わせ先
スター・プロダクト株式会社
住所:〒113-0033 東京都文京区本郷7-2-3
TEL:03-3812-6005
E-mail:[email protected]
URL:www.starprod.co.jp


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