ITEM2013 テクマトリックス ブースレポート
キャッチフレーズ“NOBORI〼〼上昇中!”を掲げ,医療情報クラウドサービス「NOBORI」の新機能や医用画像支援システム,遠隔読影サービスなどを紹介
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2013-4-26
テクマトリックスブース
テクマトリックスは,“NOBORI〼〼(ますます)上昇中!”をキャッチフレーズに,2012年6月にサービスを開始し,着々とユーザーを増やす新クラウドサービス「NOBORI」の概要と新機能の提案を行った。NOBORIは,当初の導入目標だった50施設を上回る実績を契約ベースで達成している。ITEM2013のブースでは,小型の専用アプライアンスである「NOBORI-CUBE」を“バトン”に見立てて,リレー形式でNOBORIユーザーを紹介するビデオを放映していた。導入ユーザーが使用感についてひと言で表現し,CUBEを次のユーザーに渡すビデオでは,データ連携の簡便さも表現していた。テクマトリックスのブース内では,NOBORIサービスと新機能,今夏に開始予定の医師向けDATA Exchangeサービス「NOBORI-EX(ノボリ-エックス)」,遠隔読影インフラサービス「医知悟」の3テーマのセミナーステージを全9回開催した。
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●「NOBORI」の稼働状況,医療クラウドの機能を最大限に利活用する新提案を紹介
テクマトリックスのNOBORIは,同社が持つPACSのノウハウとデータの暗号化,高速通信などのデータ通信技術を用いて画像などの医療情報データをクラウドで安全に保管・利用できる新しいクラウドサービスである。大容量の医療情報は,東日本・西日本の2拠点のデータセンターでセキュアに保管・管理され,データは,それぞれのデータセンターで2重に保存され,計4重保管される。外部保管されたデータは,クラウド環境で普段使用しているPACSのソフトウェアや機能を,必要な時にいつでも参照・共有できる。HISと連携し,データセンターにあるデータを事前に取り寄せるSmart-Retrieve機能を実装して,過去画像もストレスなく参照可能となる。
NOBORIは,院内サーバが不要な専用アプライアンス「NOBORI-CUBE」(以下,CUBE)によってシステム構築される。CUBEは,規模によって使用台数を変えることで,クリニックから大規模病院までスケーラブルに対応する。CUBEは,ストレージにSSDを採用しており,従来のハードウェアに比べ,耐障害性に優れているのが特長だ。また,CUBEはレンタル機器として提供されるため,初期投資がゼロで拡張や更新時には,契約プラン変更のみで,サーバの買い替えも不要だ。
テクマトリックスは,NOBORIを中心としたクラウド技術を最大限に利活用する方法を提案している。2013年度は,現在,院内に留まっている症例データベースやティーチングファイル,カンファレンス機能などのKnowledge Sharingシステムをクラウド化することで,医療連携の一つとして活用させるサービスを開始予定。関連施設との患者や症例データの共有など,施設を横断した情報連携,遠隔読影やモバイルでの情報参照なども可能となる。
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●医師向けDATA Exchangeサービス「NOBORI-EX」がまもなく始動
NOBORI-EXは,テクマトリックスの持つセキュアなデータ送信技術を利用した医師向けの送受信サービスである。現在,医師の情報交換には,通常のメール添付や一般のファイル転送サービスを利用することが多い。セキュリティ上の不安から,NOBORIのクラウド環境を使って,セキュアなデータの送受信ができないかという医師の声から実現した。NOBORI-EXは,医師専用のセキュアな会員制ネットワークサービスで,会員登録した医師同士で利用できデータを送りたい医師を紹介することで,NOBORI-EXを使う医師が増えていく仕組みだ。送付データは,暗号化した上で,さらにファイル分散し,データを半分ずつ東西2つのデータセンターから送り,医師の手元に届くまでデータが元に戻らない。読影レポートをはじめ,紹介状の送付,診療情報提供などのあらゆる医療データのやり取りを安全に行える。NOBORI-EXは,医師であれば診療科を問わず,無料で会員登録・サービス利用が可能。2013年夏に,サービス開始を予定している。
●術中医用映像支援サービス「OPELIO」
テクマトリックスのブース内では,セブンスディメンションデザイン社の医用映像支援システム「OPELIO」を紹介した。手術における,術場・術野,内視鏡や腹腔鏡などの映像をNOBORIを用いることで,高画質でよりスムーズな配信が可能になる。OPELIOは,術中に発生するあらゆる映像の録画・再生・編集ができ,同時に別室への映像の配信ができる。録画では,映像に加え,生体モニタの情報を同時記録できる。タッチパネルで直感的に,マニュアルレスで操作でき,医療行為を妨げない。
●遠隔読影インフラサービス「医知悟」
医知悟は,放射線科医が簡単にグループ読影事業をスタートできる,遠隔読影診断のインフラサービス。「iCOMBOX」という広辞苑サイズのボックスと既存のインターネット回線だけで,セキュアな環境下での遠隔読影業務の開始が可能である。iCOMBOXには,DICOMサーバをはじめ,画像ビューワ,レポーティングシステムなど,遠隔読影に必要な機能が搭載されている。依頼画像は,依頼先のiCOMBOXに送付されるため,ネット回線の速度に左右されるなどのストレスを感じない読影が実現できる。医知悟を利用した読影は,年々増加しており,遠隔読影診断ではトップクラスの依頼件数になっていることを紹介した。
お問い合わせ先:
テクマトリックス株式会社
医療システム事業部医療システム営業部
E-mail [email protected]
http://www.techmatrix.co.jp/solution/medical/
http://nobori.in/