ITEM2013 スター・プロダクト ブースレポート
放射線科検査におけるリスクマネジメントの提案と新MRI室用オーディオシステム「iMag」を紹介
- INFORMATION
- 取材速報
- report
2013-4-22
スター・プロダクトブース
放射線科検査におけるリスクマネジメントの重要性を提案しているスター・プロダクトは,MRI検査時の遮音と高品質な音声・音楽の提供により患者の負担を軽減させる新MRI室用オーディオシステム「iMag」を4月に発売。ITEM2013にて,MR撮像時のリスク管理の有効な方法のひとつとして紹介した。
スター・プロダクトでは,より安心・安全な検査を行うことは,患者への質の高い医療の提供や安全確保が可能なだけでなく,医療スタッフへの負担軽減と検査効率アップにもつながるとしている。ITEM2013では,新発売のiMagを中心に,検査前から患者の安全を確保するMRI室入室前の磁性体探知装置「セーフスキャンIP」,造影剤検査等の静脈ライン確保前後の確認に赤外線バスキュラーイメージング「ベインビュア フレックス」を展示。また、撮像中の患者をモニタリングするMRI室用パルスオキシメータ「7500FO」,非観血的自動血圧計「マグライフ・ライト」,モニタリングで得られたデータを操作室で監視する「外部監視システム」など,MRI検査のトータルリスクマネジメントを提案した。(4月12日取材)
●新MRI室用オーディオシステム「iMag」で撮像中の患者の負担軽減を実現
iMagは,従来品(SKシリーズ)のオーディオシステムのデザインを一新したもの。操作室側に設置するコントロールボックスは,従来一体となっていた本体とマイクを分離させた。検査時は,省スペース設計のマイクのみを検査スタッフの近くに置くことができる。
患者が装着するヘッドフォンは,双方向通話可能なマイクを着脱できるオールラウンドヘッドフォンと,頭頸部などヘッドコイルの装着時に対応する薄型セパレート式ヘッドフォンの2種類が標準装備されている。MRI室側へ置くスピーカーセットは,3.0T装置にも対応しており,患者にヘッドフォンをセットする際に邪魔にならない架台デザインを採用している。
オーディオ性能も従来品に比べ,高性能・高遮音を実現し,高品質の声や音楽を提供する。ヘッドフォンは,撮像時のスキャン音から生じる患者への負担・不安を軽減する高い遮音性を実現。検査スタッフと患者の音声通話が可能な双方向タイプでは,会話だけではなく,うめき声や呼吸音などを操作室にいたまま把握することができ,より高いリスク管理が可能となる。検査中に会話できることで,閉所恐怖症などによる検査中止のリスクも軽減することができる。さらに,MRI本体の自動音声案内を接続することができ,MRI本体からの音声案内が流れると,再生中の音楽が自動中断・復帰される。
|
|
|
|
●MRI撮像中のモニタリングを可能にすることで,検査適応患者の拡大が可能に
スター・プロダクトでは,MRI室に磁性体を持ち込むことの危険性と,撮像中の患者の状態看視の困難さに着目。事故を未然に防ぐための多面的で多層的なリスクマネジメントの実施は,検査効率の向上など,運用面からも多くのメリットが得られると提案する。
検査室入室前は,磁性体保有の有無を自動的にチェックできる磁性体検知装置「セーフスキャンIP」を通り抜けることで磁性体を検知。患者への度重なる説明や警告などを行う時間を削減できる。
MRI撮像中は,MRI室用のパルスオキシメータ「7500FO」,非観血的自動血圧計「マグライフ・ライト」と外部監視システムを使用することで,操作室にいながらにしてPC画面でリアルタイムに確認可能となる。緊急時には,すべてのウインドウに優先して最前面にモニター画面が表示され,アラーム音と表示色の変更・点滅により警告を行う。撮像中のモニタリングが可能になることによって,新生児や小児のモニターや,呼吸障害時,麻酔下・鎮静下,造影剤使用などの容体急変時に迅速に対応できる。さらに,これまで重篤で検査の適応とならずにMRIを断念していたケースにも,撮像の適応範囲を広げられる可能性がある。
|
|
●MRI検査以外でも活躍する赤外線バスキュラーイメージング「ベインビュア フレックス」
ベインビュア フレックスは,深さ10mmまでの静脈をリアルタイムで確認できる。静脈穿刺が困難な患者(小児・肥満など)への負担軽減と穿刺を行う術者の心的負担の軽減,穿刺時間の大幅な短縮が実現する。放射線検査においては,造影剤等の血管外漏出を確認する際にも有効である。スター・プロダクトの代表取締役ドナルド・カメロン氏によると,アメリカの臨床現場では,基本処置前にルーチンで使用されているという。
スター・プロダクトでは,MRI検査のリスクマネジメントとして提案する各システムは,CTやPET/CT検査等でも活用できると考えている。今後は,国内開発されたiMagのグローバル化や他の検査への適用など,さらなる拡大を目指す。
|
|
お問い合わせ先:
スター・プロダクト株式会社
販売促進室
TEL 03-3812-6005
FAX 03-3812-6006
E-mail [email protected]
www.starprod.co.jp