ITEM2012 根本杏林堂 ブースレポート
安全で確実な造影検査を支援する製品・機能を紹介
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2012-4-24
根本杏林堂ブース
白を基調に,イメージカラーを配した根本杏林堂のブースでは,新製品のCT用自動注入器「DUALSHOT GX7」や,既存製品の新機能を中心に展示を行った。多様なプロトコールを搭載し,ユーザビリティを向上させることで,より安全で確実な造影検査を行うことをめざしている。また,JRCにおいては産学連携セミナーを初めて共催し,北海道社会保険病院の山口隆義氏が新しい造影手法「Test Bolus Tracking(TBT)法」について講演。「DUALSHOT GX7」には,このTBT法を盛り込んでおり,ブースの一角には操作のシミュレーションができるコーナーも設けられた。(4月13日取材)
●多彩なプロトコールを搭載したCT用自動注入器「DUALSHOT GX7」
「DUALSHOT GX Ⅴ」の後継機種となる「DUALSHOT GX7」は,インターフェイスを一新し操作性を高めるとともに,新しい造影手法のTBT法も含めた多様なプロトコールを盛り込めるようにした。これまでも,ディスプレイに表示した人体モデルから部位を選択し,プロトコールを容易に設定できるようにしていたが,「DUALSHOT GX7」では,さらに細かい設定が可能になり,確実な造影検査を実施できるようになった。例えば,100ccの成人用シリンジアダプタを,20ccの小児用シリンジアダプタに付け替えることで,自動的に小児用モードを認識し,体重あたりの設定が0.1kg単位まで可能となる。また,注入量も,これまでは1cc単位でしか設定できなかったものが,小児用モードでは0.1ccまで細かく設定でき,少量の造影剤を微調整して使う乳幼児症例を扱う施設において有用性を発揮する。小児モードなどの基本プロトコールに加え,オプションでプロトコールの追加が可能。
また,従来からあるICタグのシステムも使用でき,ICタグ付きのシリンジであれば,載せ替えるだけで自動的に造影剤名を認識し,ディスプレイに表示される。検査担当者と装置による,造影剤のダブルチェックの機能を果たし,造影剤の付け間違いや使用量の計算間違いを防止できる。さらに,周辺機器として,赤外線を用いて造影剤の血管外漏出を検知する「造影剤モレ検知サポートシステムLD」を組み合わせて展示した。血管内の針先にあたる位置の皮膚表面に貼るセンサーの読み取り部位を,従来の2点式から4点式の新しい形に変え,血管外漏出のモニター精度をさらに向上させた。
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●適正な造影,撮像を支援するMRI用造影剤自動注入装置「SONIC SHOT GX」
駆動部に非磁性体構造の超音波モーターを採用した「SONIC SHOT GX」は,一般的なスタンドタイプに加え,天井懸垂タイプでの設置も可能にしたシステム。タッチパネル方式のディスプレイ上で,人体モデルの部位を選択するだけで最適な注入方法を表示するといった,検査を支援する機能はそのままに,さらに適正な造影,撮像を支援する機能を追加した。新しい機能として,EOBプリモビストを使うときに,患者の体重あたりで使用造影剤量を計算できる機能を搭載し,造影剤の適正量の使用を支援する。また,遅延造影撮像を行う際に有用な機能として,造影剤注入後にカウントアップ,もしくはカウントダウンを表示するタイマー機能を新たに搭載した。タイマーをディスプレイに表示することで,撮像のタイミングが明確にわかるようになっている。
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●2筒式の血管用造影剤自動注入器「PRESS DUO」で清潔・安全な検査を実現
CT用ではスタンダードな2筒式インジェクタを,世界に先駆けて血管用造影剤自動注入器に採用した「PRESS DUO」。最大の特長は,造影剤と生理食塩水の2本のシリンジを載せることで,自由に希釈濃度を作って注入することができる点である。希釈濃度は,ディスプレイの「濃度設定」をタッチして,バーを調節するだけで簡単に設定が可能。従来の1筒式では,1回の検査でいくつかの造影剤濃度を使う場合に,濃度変更のたびにシリンジを載せ替えるという操作が発生していた。しかし,2本のシリンジを載せ,ディスプレイ操作だけで人の手を入れることなく希釈濃度を自由に作ることが可能になったことにより,清潔・安全を確保し,検査時の載せ替えの手間を省き,時間短縮を図ることができる。また,造影剤の原液とあらかじめ希釈した造影剤をセットしておくことで, CTライクな画像を撮影する場合には希釈した造影剤を,血管造影の撮影には原液を注入するといった使用方法も可能になる。
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お問い合わせ先:
株式会社根本杏林堂
〒113-0033 東京都文京区本郷2-27-20
TEL 03-3818-3541
E-mail [email protected]
http://www.nemoto-do.co.jp/