NEC,最新電子カルテからAIによる内視鏡診断サポートまで一歩先の医療ICTを紹介

2017-7-14


NECブース

NECブース

NECは,「医療におけるICT活用の一歩先を考える」をテーマとして,多くの実績を持つ電子カルテシステム「MegaOakHR」や「MegaOak/iS」,こちらも全国で多くの導入事例のある地域医療連携ネットワークサービス「ID-Link」などのほか,NECの持つ画像認識技術や人工知能技術「NEC the WISE」を活用した生体認証システム,内視鏡診断支援サポートシステムなど医療ICTの一歩先をめざしたさまざまなソリューションを展示した。

電子カルテシステムでは,パッケージタイプの大規模施設向けのシステムであるMegaOak/iSを展示した。MegaOak/iSでは,医療者の目線で思いを伝えるシステムとしてさまざまな機能が搭載されている。例えば,処方指示では従来3日分として出された指示は終わったあとにはどうすればいいかわからず,看護師が問い合わせるなどしていた。MegaOak/iSでは,3日でやめるのか,3日後に継続するかどうか検討するかなど,その後の意図を伝えることができる処方指示になっている。そのほか,インターフェイスについてもユーザビリティの専門家も加わり,統一感があり間違いが少なくなるように設計されている。また,豊富な実績を持つMegaOakHRでは,重症病棟機能が紹介された。輸液管理など短いタイムスパンで状況が変化する重症患者の情報をわかりやすく確実に把握できるように工夫されている。

MegaOakHRの重症病棟機能を紹介

MegaOakHRの重症病棟機能を紹介

 

MegaOak/iSの基本画面

MegaOak/iSの基本画面

 

ID-Linkは,全国36都道府県で6500施設で利用されている(2017年6月現在)地域医療連携ネットワークサービスである。今回の展示では,医療介護の連携で要望の多かった患者の状態を簡単に一覧で把握するための機能として追加された“フェイスシート”を紹介した。フェイスシートでは,経過記録,バイタル,ADL,投薬情報,既往歴,アレルギー情報など,患者に関する基本情報が集められ,タブ形式の表示で切り替えて簡単に把握することができる。ID-Linkは時系列のタイムラインビューからアイコンをクリックすることで詳細な情報を参照できるが,膨大な量になるため簡単に全体を把握したいという要望があり,フェイスシートでは患者の状態がわかるミニマムな情報が集約されている。

ID-Linkのフェイスシート(ADLのグラフ表示)

ID-Linkのフェイスシート(ADLのグラフ表示)

 

7月10日に国立がん研究センターから発表されたAIを活用したリアルタイム内視鏡診断サポートシステムのプロトタイプ開発についても紹介された。NECでは,2010年に画像認識技術と独自の機械学習技術を用いた病理画像解析システム「e-Pathologist」を商品化しサービスを提供してきた。内視鏡診断サポートシステムは,それらのノウハウとNECの人工知能技術群である「NEC the WISE」を利用し,大腸内視鏡検査での病変の自動検知を行うことで検査をサポートするもの。今後さらなる精度の向上や対象とする病変タイプを拡大して,実用化に向けた研究と開発を進めていくという。

国立がん研究センターなどと共同開発中のリアルタイム内視鏡診断サポートシステム

国立がん研究センターなどと共同開発中のリアルタイム内視鏡診断サポートシステム

 

内視鏡映像で病変部分をサジェスチョン

内視鏡映像で病変部分をサジェスチョン

 

メインステージでも紹介された。

メインステージでも紹介された。

 

NECが培ってきた生体認証や画像認識技術を生かして開発されたのが生体認証と院内フィジカルセキュリティシステム(ビデオマネジメントシステム導入セット)である。顔認証によって入退出を監視したり,防犯カメラの映像から不審者が写っている映像部分を検索したりすることができる。高齢者の見守りや院内セキュリティシステムとして利用が可能だ。また,医療機関ではマスクを着用することが多いことから,虹彩認証ソリューションも参考展示された。

生体認証と院内フィジカルセキュリティシステム(ビデオマネジメントシステム導入セット)

生体認証と院内フィジカルセキュリティシステム
(ビデオマネジメントシステム導入セット)

 

虹彩認証ソリューション(参考展示)

虹彩認証ソリューション(参考展示)

 

●お問い合わせ先
社名:NEC 医療ソリューション事業部
住所:東京都港区芝5丁目7-1
TEL:03-3798-6756
URL:http://www.megaoak.com


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