エレクタ,放射線治療のさらなる発展と人材育成を目指し,帝京大学医学部附属病院と「パートナーシップ包括契約」を締結
高精度かつ効率化された放射線治療を発信へ
2024-7-9
帝京大学医学部附属病院とエレクタ(株)は,放射線治療のさらなる発展と人材育成を目的とした「パートナーシップ包括契約」を締結した。
日本では人口の高齢化などにより,がんに罹患する人が増え続けている。2023年のがん罹患者数は約103万人で,日本人の2人に1人が一生のうちにがんになっている1。これにともない,放射線治療を受ける患者数はこの20年間増え続けており2,多忙な治療現場において,ペイシェント・セントリック(患者中心の治療),かつ効率的で高精度な治療を行っていくことは急務となっている。
1 国立がん研究センター がん情報サービス
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
2 JASTRO全国放射線治療施設の 2019 年定期構造調査報告(第1報)
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/data_center/JASTRO_NSS_2019-01.pdf
【主なパートナーシップの内容】
帝京大学医学部附属病院は今後,放射線治療を実施する国内の医療機関に対して,同病院が保有するエレクタ製放射線治療装置を用いた放射線治療の見学受け入れを実施する。具体的には,放射線治療医や医学物理士,診療放射線技師を対象に,従来の三次元放射線治療技術のみならず,同病院が実施しているVMATといわれる高精度放射線治療技術や,健常組織への照射を低減して線量を標的により集中できることが期待されるオンラインART(即時適応放射線治療)等の見学が実施される。また,効率的に治療を進める臨床ワークフローに関するディスカッションや意見交換も行われる予定。今後,帝京大学医学部附属病院の新しい放射線治療に対する手法や取り組みが広く国内の医療機関に共有され,各地での治療に生かされていく予定である。
また,安全な放射線治療において欠かすことができない品質保証・品質管理業務(Quality Assurance : QA,Quality Control:QC)は,放射線治療装置の進化とともに複雑化している。これに対応する人材を育てるため,原則治療が行われない土曜日にエレクタのソリューションを用いて,年次・月ごとそして日々のQA業務実地研修を行う。
本パートナーシップ包括契約締結について,帝京大学医学部附属病院 放射線科 病院教授の白石憲史郎氏は次のように述べている。「我々,帝京大学の放射線治療は近年目覚ましい進歩を遂げていますが,エレクタ社の献身的なサポートにより技術革新がさらに加速することが期待されます。今回両者がパートナーシップ契約を締結できたことで,産学連携が一層進み,地域のがん治療レベルの向上のみならず国内外の高精度放射線治療におけるリーダーシップを発揮できるよう,より一層の努力をして参ります。」
また,エレクタ(株) 代表取締役社長 有岡広紀氏は「近年では,日本においても個別化医療に向けた取り組みが急速に進んでおり,放射線治療も例外ではありません。帝京大学医学部附属病院との包括的パートナーシップを通して,高精度放射線治療の実現を支援し,がんとたたかう多くの患者さまに優れた放射線治療をお届けできるよう,弊社としてより一層の貢献をしてまいります。」と述べている。
帝京大学医学部附属病院について
帝京大学医学部附属病院は24の診療科と,1068床を有する特定機能病院であり,地域がん診療連携拠点病院をはじめとする様々な承認指定を受けている。放射線科では約400例の高精度照射を含む年間700症例近い治療を行い,患者に高度ながん治療を提供している。とりわけ放射線治療は質の高いチーム医療を実践し,がん診療各科との親密な連携体制を構築している。また,「患者そして家族と共にあゆむ医療」という理念のもと,安全安心な高度の治療,そして最新の医療設備と医療機器を活用し,質の高い医療技術によって,患者中心の医療を行っている。
●問い合わせ先
エレクタ(株) マーケティング部 マーケティングコミュニケーションチーム
TEL 03- 6748-6180
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