NTT,医療データをセキュアに流通・活用可能なプラットフォームによる,データドリブンな次世代医療研究の推進
~NTTライフサイエンス社によるJapan プレシジョン・メディシン プラットフォーム™ 提供開始~

2024-4-15


BC Platforms AG(以下「BCP」),バイオ・アクセラレーター(株),日本電信電話(株)(以下「NTT」),NTTライフサイエンス(株)(以下「NTTライフサイエンス」),および,新医療リアルワールドデータ研究機構(株)(以下「PRiME-R」)は,医療データのセキュアな流通・活用による次世代医療研究プラットフォームの構築を推進する。また,これに伴いNTTライフサイエンスより"Japan プレシジョン・メディシン プラットフォーム※1"(以下「JPP」)の提供を2024年4月15日より開始する。あわせて,医療・医薬品の研究開発にJPPを利用したい国内外製薬会社の募集を開始する。

BCPはグローバルで実績を持つデータ活用サービスおよび技術について,NTTグループの医療事業の中核を担うNTTライフサイエンスを含む本プロジェクトに対し,日本国内での独占提供契約を締結し,JPPの推進を行うことに合意した。

日本の医療費は年々増加の一途をたどり,2020年度には,42兆7,193億円と社会保障給付費の32.3%を占めるまでになっている※2。持続可能な社会の実現のためには避けてとおることができない大きな課題の一つである。

2023年10月に発表したパートナーシップの締結※3により,NTTグループがBCPのシステム/ノウハウを活用し,メディカルヘルスケアデータの安全な活用環境を実現することで,国内外の研究者が次世代医療のための研究を効率よく推進できる,「Japan プレシジョン・メディシン プラットフォーム™」の提供をNTTライフサイエンスが開始した。

本プラットフォームを活用することにより,機微なメディカルヘルスケアデータを外部に持ち出すことなく,安全で閉じられた環境(グローバルで実績があるTRE※4環境)において,許容された範囲内で利活用することを可能とする。

BCPとNTTグループが各々の実績・強みを持ちよることにより,メディカルヘルスケアデータの安全な利活用を促進し,医療の質と効率を高めることで,大幅な医療構造改革とイノベーションの実現をめざす。

エンドースコメント

■BC Platforms AG 取締役 会長 Laurent Samama 氏
「NTTの革新的な技術とアセットにより,私たちはグローバルの製薬企業に対して,安心・安全にリアルワールドデータ(RWD)※5へのアクセスを実現することができました。データドリブンによる創薬研究などが加速することで,日本の医療の進歩はさらに加速することでしょう。NTT,NTTライフサイエンス,PRiME-Rとバイオ・アクセラレーターと,グローバルな医療データハイウェイを実現するパートナーシップという,日本にて共同のプロジェクトを結成できることを嬉しく思います。NTTライフサイエンスとPRiME-Rは医療データを取り扱う上で大事なネットワーク,サーバー,ストレージなどのインフラだけではなく,ノウハウも持っています。さらに,NTTグローバルデータセンターは市場で3番目に大きなデータセンター事業者です※6。私たちは,NTTグループの比類ないシステムに私たちの技術を加え,データを管理,調和,分析し,データに関する研究に取り組むための私たちのシステムを日本のあらゆる医療機関に提供できるよう努めていきます。」

■NTT取締役 執行役員 研究開発マーケティング本部 アライアンス部門長 工藤 晶子 氏
「NTTグループ中期経営戦略『New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN』(2023年5月発表)※7において,データドリブンによる新たな価値創造を進めることを発表させていただきました。その具体的で,代表的な取り組みがこのJPPです。市場として成長分野でありNTTとして投資分野である医療分野にてグローバルにて実績をもつBCP社とともに早期にマーケットを創っていきたいと考えています。」

■NTTライフサイエンス代表取締役社長,PRiME-R代表取締役社長 是川 幸士 氏
「私たちは,データに基づく強力な知見を活用することで,プレシジョン・メディシンに変化をもたらすことを約束します。私たちの野心は,すでに医学研究の強国である日本から出発して,世界の医療ソリューションを変革することです。すでに47の医療機関がPRiME-R社のCyberOncology®を中心としたCyber Rシリーズを利用し,Genovision Dock®※8は59の医療機関で利用され,80,000人以上の顧客が検査を受けています。この強みを生かし,JPPを推進してまいります。」

各社の強み・役割

○ BC Platforms AG
・グローバルで実績のあるデータ活用サービス
・国内2機関での導入実績(理化学研究所,NCGM:国立国際医療研究センター)

○ バイオ・アクセラレーター(株)
・日本国内でのBC Platform AG提供サービスの導入・オペレーション支援実績

○ NTT
・実用化に向けた各パートナーとのエコシステム構築

○ NTTライフサイエンス
・サービス提供主体
・全国59超の健診機関へのGenovision®サービス導入実績
・約8万人の遺伝子検査情報/時系列健康診断会員データの保有

○ PRiME-R
・大学付属病院等全国47超の医療機関へのCyber Oncology®を中心としたCyber Rシリーズ導入実績
・日本国内の製薬企業,および,医療機関への営業

参考文献・注釈
※1 「JPP」について
NTTグループ(サービス提供主体はNTTライフサイエンス)がBCPのシステム/ノウハウを活用し,日本の医療機関のメディカルデータを整備することで,日本の研究者が,国内の次世代医療のための研究が効率よくできる仕組みを実現するプラットフォーム。

Japan プレシジョン・メディシン プラットフォームのイメージ図

※2 「令和2(2020)年度国民医療費の概況」2022年11月30日厚労省
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/20/index.html
※3 パートナーシップの締結に関するプレスリリース
2023年10月3日報道発表
医療分野におけるデータ・ドリブンによる新たな価値創造に向けたパートナーシップの締結について
https://group.ntt/jp/newsrelease/2023/10/03/231003a.html
※4 医療データの持ち出しを技術的に防止する信頼できる研究/分析環境・コンピュータリソース(Trusted Research Environment:TRE)
※5 リアルワールドデータ(RWD)
日常の実臨床の中で得られる医療データの総称。電子カルテ,レセプト,DPC(Diagnosis Procedure Combination),健診データ,患者レジストリデータ,ウェアラブルデバイスから得られるデータなど。
※6 NTT IR DAY 2023 [2023年10月3日]
https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/institutional/
※7 NTTグループ中期経営戦略『New value creation & Sustainability 2027 powered by IOWN』
https://group.ntt/jp/ir/mgt/managementstrategy/
※8 Genovision Dock®
https://service.ntt-lifescience.co.jp/rpts/anonymous/aboutdna

 

●ビジネスに関する問い合わせ先
日本電信電話(株)
ヘルスケア・メディカル戦略企画室
担当 松崎,高岡,吉田
Email: [email protected]

NTTライフサイエンス(株)
ライフイノベーション部
担当 田畑,茂垣,稲家
Email: [email protected]

新医療リアルワールドデータ研究機構(株)
プライムプロモーション部
担当 藤田,梅原
075-752-0330
Email: [email protected]

BC Platforms AG
Nino Da Silva
Email: [email protected]

バイオ・アクセラレーター(株)
高木
Email: [email protected]


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