放射線治療装置及び関連システムを取り扱う，Siemens Healthineersグループの（株）バリアン メディカル システムズは，HyperSight™ イメージング ソリューションを搭載した同社の放射線治療システムHalcyon™^※および 即時適応放射線治療ソリューションETHOS™ Therapy について，厚生労働省より6月22日に製造販売承認を取得した。

HyperSightは，毎日の放射線治療において患者の腫瘍の位置を確認して照射を行うIGRTにおいて，より高品質な治療環境を提供する。HyperSightのコーンビームCT（CBCT）技術は，より大きな画像を提供しながら，従来のリニアックベースのイメージングシステムよりも10倍速い^＊時間で撮影できるため，より高精度の治療のみならず，治療にかかる時間の短縮にもつながり，患者の治療環境の改善が見込まれる。

^{＊同社製品TrueBeam®と比較}

従来のCBCTイメージングは，最大60秒かかり，肺，肝臓，左乳房腫瘍など，呼吸に伴って動く腫瘍のある患者は，治療に必要となる鮮明な画像を取得するために，場合によって数回息を止める必要がある。HyperSightはわずか6秒の高速撮影で画像を取得できるため，患者の不快感や不安を抑えながら，患者の動きによるモーションアーチファクトを低減し，より鮮明な画像取得に貢献することが期待される。

同社 専務執行役員 福島 権一氏は「Varianは，患者さんとがん治療チームの双方にとって放射線治療の環境と精度を向上させることができる革新的な技術の開拓に長年注力してきました。Siemens Healthineersの一員になったことで，治療室の内外問わず，イメージングのパワーを結びつけることに焦点を当て，これらの取り組みをより洗練させ，加速させる機会を得ることができました」と述べ，そして「HyperSightは，ペイシェント・ジャーニー，患者さんの満足度やエンゲージメントの向上と，強靭なイメージング技術をもたらします。われわれは，医療従事者の皆様やより広範囲の放射線治療コミュニティと協力して，この技術の導入とさらなる進歩を推進し，『がんの脅威に負けない世界』という当社の理念を実現するための取り組みを続けていきたいと考えています」と述べた。

^{※Halcyon 医療用リニアック: 医療機器承認番号 22900BZX00367000}