AIメディカルサービス,世界初の胃がん鑑別AIを医療機器製造販売承認申請
2021-9-1
(株)AIメディカルサービスは,AIを活用した胃病変の腫瘍性・非腫瘍性を判定する内視鏡診断支援システム(以下,「胃がん鑑別AI」)を,「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」に基づき,厚生労働大臣宛て医療機器製造販売承認を申請した。承認されれば,AIを活用した胃領域の内視鏡診断支援システムとして,世界初(※1)の事例となる。
●開発の背景
日本における胃がん罹患者数は,毎年12万人以上で大腸がんに続いて第二位,死亡者数は毎年4万人以上で肺がん・大腸がんに続いて第三位となっている(※2)。胃がんの特徴として,病期が進行すると死亡率が高まるが,早期に発見すれば十分に治療可能な疾患である。5年相対生存率は,ステージⅢ以降で発見された場合は5割以下だが,ステージⅠで発見されれば95%以上となる。一方で,早期の胃がんは判別が難しく,4.5-25.8%程度見逃されているとも言われている。
同社はこうした背景から胃がん鑑別AIを開発した。胃がん鑑別AIを用いることで,非専門医でも専門医並みの精度で,早期胃がんを発見することが可能となり,早期胃がんの見逃し低減と,内視鏡検査の品質の均てん化が期待できる。また,胃がん鑑別AIは,患者にとっても,医師にとってもWIN-WINのソリューションになる。患者にとっては,通常の内視鏡検査と同様のプロセスで,内視鏡AIが搭載されている高精度な診断を受けることができる。医師にとっても,新しい手技を覚える必要は無く,がんの見逃し低減や,診断決定への心理的負荷を軽減することができる。したがって,本AIは導入に対するハードルが低く,マーケットに広く受け入れられやすいと考えている。
●今後の展開
同社は「世界の患者を救う」というミッションのもと,胃がん鑑別AIを初めとする内視鏡AIを,日本だけでなく,世界の臨床現場に届けたいと思っている。消化器内視鏡は国内メーカーが世界をリードしており,日本には最も高品質で大量の画像データが蓄積されている。2021年4月には,アジアトップクラスの大学であるシンガポール国立大学病院と共同研究契約を締結した(※3)。同社は日本の内視鏡医の英知を集めた内視鏡AIを開発することで,世界の内視鏡医療を向上し,一人でも多くの患者を救いたいと考えている。
※1:同社調べ
※2:最新がん統計 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
[Accessed 2021/08/31]
※3:本件のお知らせはこちら https://www.ai-ms.com/20210428/473/
●問い合わせ先
(株)AIメディカルサービス | AI Medical Service Inc.
メール:メディア等の方 [email protected],医療機関の方 [email protected]
https://www.ai-ms.com/