富士フイルム和光純薬,インド型ウイルスが持つ変異を高感度に検出可能な新型コロナウイルス変異株の検出試薬「E484Q変異検出キット」新発売
新たな変異株に対応する検出試薬を次々投入し,感染拡大抑止に貢献
2021-5-27
新型コロナウイルス変異株の検出試薬
「E484Q変異検出キット」
富士フイルム和光純薬(株)は,新型コロナウイルス変異株の検出試薬「E484Q変異検出キット」(研究用試薬)を5月27日より発売する。本キットは,ワンステップ RT-qPCR法※1に用いることで,インド型ウイルスが持つ「E484Q」変異を高感度に検出することができる。
※1 PCR法のうち,RNAからDNAへの逆転写反応とDNAの増幅反応を同一のチューブ内で行う方法。
新型コロナウイルス感染症の流行に伴い,高い感染力やワクチン効果の低下が懸念される変異株が次々に出現している。このような中,富士フイルム和光純薬は,本年3月29日に,イギリス型ウイルスが持つ「N501Y」変異を検出する「N501Y変異検出キット」と,南アフリカ型・ブラジル型ウイルスに共通する「E484K」変異の検出が可能な「E484K変異検出キット」を発売。また5月17日には,インド型・カリフォルニア型ウイルスに共通する「L452R」変異を検出できる「L452R 変異検出キット」の販売を開始するなど,新たな変異株に対応する検出試薬を次々に投入している。
今回発売する「E484Q変異検出キット」は,同社独自の設計手法により開発した,新型コロナウイルス変異株の検出試薬で,新型コロナウイルスの陽性検体から,インド型ウイルスが持つ「E484Q」変異を高い感度で検出できる。さらに,既に発売した「L452R 変異検出キット」との組み合わせにより,インド型ウイルスのなかでも,「L452R」「E484Q」の2つの変異を持つタイプを特定することができる。
また,「L452R 変異検出キット」だけでなく,「N501Y変異検出キット」「E484K変異検出キット」も併用することで,(1) イギリス型(N501Y),(2) 南アフリカ型・ブラジル型(N501Y・E484K),(3) インド型・カリフォルニア型(L452R),(4) インド型(L452R・E484Q)のいずれかに該当するかを判定することが可能。
同社は,効率的なPCR検査を実現する新型コロナウイルス用遺伝子検出キットを開発し,行政検査などの用途として提供している。今後も,新たな変異株への迅速な対応に向けた研究開発を推進し,変異株の検出試薬の早期市場導入やラインアップ強化を図ることで,新型コロナウイルス感染症の実態調査や感染拡大の抑制に寄与していく。
同社は今後も,「次の科学のチカラとなり,人々の幸せの源を創造する」という理念のもと,社会や顧客のニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し,医療をはじめとする幅広い分野の産業や学術研究の発展に貢献していく。
●問い合わせ先
富士フイルム和光純薬(株)営業推進課
TEL 0120-052-099
Email:[email protected]