エルピクセル,脳MRI画像から「脳動脈瘤」診断支援。医用画像解析ソフトウェア EIRL aneurysm (エイルアニュリズム)を発売
〜深層学習を活用した脳MRI分野のプログラム医療機器として国内初の薬事承認を取得〜
2019-10-15
エルピクセル(株)(以下「エルピクセル」)は,脳MRI画像を人工知能(AI),とりわけ深層学習(Deep Learning)を活用した技術によって解析し,脳動脈瘤の疑いがある部分を検出する医用画像解析ソフトウェアEIRL aneurysm(エイルアニュリズム)を日本国内で発売する。
本ソフトウェアは,「医薬品,医療機器等の品質,有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」に基づき,独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)により「管理医療機器」としての承認(承認番号:30100BZX00142000)を 2019年9月17日に取得した。深層学習(Deep Learning)を活用した脳MRI分野のプログラム医療機器として,日本国内で初めての薬事承認となる。
●EIRL aneurysm(エイルアニュリズム)概要
・販売名 医用画像解析ソフトウェア EIRL aneurysm(エイルアニュリズム)
・承認番号 30100BZX00142000
●主な特長
1.医師による読影をサポート
脳MRI画像より2mm以上の嚢状動脈瘤に類似した候補点を検出しマークを表示することで,医師による読影をサポートする。医師単独で読影した場合の感度68.2%と比べ,本ソフトウェアを用いて読影した場合は感度77.2%となり,診断精度の向上が認められた。*1
2.既存の医用画像管理システム(PACS)やモダリティと接続可能
国際的な医用画像規格「DICOM」に準拠しており,各医療機関で既に導入しているPACSやモダリティから画像データを送受信し,医師の手元にあるワークステーション等に解析結果を出力することが出来る。
*1 未破裂脳動脈瘤と診断された50症例及び未破裂脳動脈瘤がないと診断された150症例のMRI画像を対象に20名の医師による読影試験結果の平均値。
・放射線科医:経験年数5年未満(5名)及び5年以上(5名)
・脳神経外科医:経験年数6年未満(6名)及び6年以上(4名)
●開発の背景
「脳ドック」の普及
世界有数のMRI保有国である日本では*2,比較的安価にMRI検査を受診できることから「脳ドック」が普及しており,「未破裂脳動脈瘤」が発見されるケースが多くなっている。「脳動脈瘤」は破裂することで「くも膜下出血」の要因となる。
医師の負担軽減
MRIなどのモダリティの進化とともに画像情報が膨大化することで,読影診断を担う放射線科医,脳神経外科医の作業量は増えている。医療現場では「医師の働き方改革」の推進が急務となっており,テクノロジーを活用した,質が高く,効率的な医療の実現が求められている。
*2 OECD(経済協力開発機構)による 2017年の調査では,日本における人口 100万人あたりのMRI保有数は51.7台であり,G7の平均25.8台,OECD関連国の平均15.2台を大きく上回る。
●次世代医療診断支援技術「EIRL(エイル)」について
「EIRL(エイル)」は,人工知能を活用した医療画像診断支援技術の総称。高度化するモダリティとともに,医療画像診断の作業は膨大化している。人工知能を活用した独自のアルゴリズムによって,脳 MRI,胸部 X線,大腸内視鏡などの医療画像情報を解析し,効率的で,正確な診断が出来る環境の提供を目指す。
<販売中の「 EIRL」シリーズ>
販売名:医用画像解析ソフトウェア EIRL basic(エイルベーシック)
製造販売認証番号: 230AGBZX00107000
機能:白質高信号領域計測/ Evans index自動計測/ Callosal Angle自動計測
●問い合わせ先
エルピクセル(株)事業開発本部
TEL 03-6259-1713
Email: [email protected]