被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」の
ワークフロー

被ばく線量管理システム「INFINITT DoseM」は，すべての放射線機器を一括管理することで院内の線量分布を可視化する。どのベンダーの装置・PACSでも管理可能で，PACSベンダーならではのニュートラルな対応がポイントである。また，同社のグローバルな開発環境を生かし，線量管理について，より規制の厳しい欧州で，150以上の施設への導入実績に基づき開発されたことに加え，2020年4月の法令改正に対応したシステムとなっている。

INFINITT DoseMは，患者や検査，プロトコール別などで線量情報を管理する。情報はシンプルな画面で表示され，DRLsを超過した場合は管理者にメールで通知し，被ばく線量の低減をサポートする。また，モダリティや検査別の線量情報から，施設内での管理と指導につなげ，機器の設定ミスや作業者の思い違いの是正にも役立てることができる。SSDE（AAPM220）に対応し，血液造影検査では最大皮膚入射線量（peak skin dose）の表示も可能。

さらに，造影剤インジェクターと連携した，造影情報と線量情報の一括管理にも取り組んでいる。昨年のITEM2019では，根本杏林堂製インジェクターとコラボレーションした展示も行い，実用化に向けた開発が進められている。また，患者への情報提供や院内報告用のレポートなどを自動作成するほか，月間・四半期・年間など，期間ごとのグラフやチャートを出力する。

サマリー画面と患者・検査・プロトコール別管理画面

DRLを散布図で表示

患者別線量レポートと月次線量レポート

（文責・編集部）