GEはプレシジョン・ヘルスの実現をめざす

●画像診断装置メーカーとしての強みとビッグデータ・AIなどを組み合わせて医療の課題を解決

日本では高齢化が進み，がんと循環器系の疾患や認知症などを患うなど複雑な合併症を抱え，予後の悪い患者が増えることが予想されている。また，2045年ごろには労働人口が減少に転じると予測される中で，財源不足や医療現場における人不足が進み，現行の医療経済（国民皆保険制度）では個別化された治療を効果的に提供することは難しくなりつつある。そこで重要になるのが，プレシジョン・ヘルスである。

プレシジョン・ヘルスは患者ごとにデータを分析し，予防，診断，治療，予後の全領域でコストを抑えつつ，個別最適化した医療を提供しようとする試みである。個々の患者に合った質の高い医療を持続的に提供するためには，質と安全性を担保しながら，社会全体のコストを削減し，効果を高めることが求められる。

弊社は，「プレシジョン・ヘルスの実現」というビジョンを掲げ，より精密・正確な診断を行うことで，「個別化診療・治療・予後のケア」の実現を支援するよう取り組んでいる。MRIやCT，超音波やX線撮影装置など医療用画像診断装置の総合メーカーとしての強みを持っており，そこにビッグデータの利用，AIの導入，デジタル・プラットフォームの開発を加え，医療における課題を解決するプロジェクトの提案・実施，関係者や専門家との共同研究や共同開発を進めていくことで，世界が直面する医療の課題を解決するソリューションを提供することこそ，弊社が果たすべき重要な役割であると考えている。